大平 勝秀低温工学・超電導学会フェロー

氏名大平 勝秀

東北大学 名誉教授
スラッシュ水素研究所 代表
https://slush-ish.com/
専門分野・
研究テーマ
極低温工学、流体工学、熱工学
・スラッシュ水素(固液二相)を利用した高効率水素エネルギーシステムの実用化
・液体水素、スラッシュ水素、スラッシュ窒素の流動・伝熱研究、計測技術の開発
・磁気冷凍法による水素液化機の開発
・極低温気液二相流体の流動・伝熱研究
水素エネルギー技術の研究成果 スラッシュ水素を利用した独創的な高効率水素エネルギーシステムの実用化研究を実施した。水素をスラッシュ水素(固体水素粒子と液体水素が混在し、密度、冷却能力が増加する)の形態で長距離パイプライン輸送する際、高温超伝導送電と組み合せ、輸送先では超伝導電力貯蔵を組み合せると、水素燃料と電力の同時輸送・貯蔵が可能となる。主な研究成果として、
(1)鉛直平板上の水素の膜状凝縮熱伝達率がヌッセルト式と一致することを世界で初めて実証(磁気冷凍法による水素液化に適用)
(2)世界初の磁気冷凍法による高効率水素液化を実証し、液化動力効率(%カルノー=FOM×100%):37% @50 cc/h を達成
(3)スラッシュ水素用高精度固相率計(密度)、流量計の開発(測定精度±0.5%
(4)スラッシュ流体が管内流動時に、液体と比較して圧力損失低減、熱伝達劣化が同時に発生すること(レイノルズのアナロジー)を世界で初めて実証し、実験と数値解析により低減・劣化メカニズムを解明した。
学会・若手研究者への
メッセージ
「低温工学」誌と「Cryogenics」誌(Elsevier)が連携して、同じ論文の和文版、英文版を両誌に投稿できるシステムが以前ありました。査読は各々の規定で実施するものです。国内、海外に論文を同時発信できるため、若手研究者には良いシステムと考えますので復活を検討されては如何ですか。
高効率水素エネルギーシステム実用化のため、スラッシュ水素研究所を設立し、活動を行っています。