AC Loss Measurement without Cancellation Using a High-Resolution, Simultaneous-Sampling ADC
藤﨑 元暉, 玉利 優斗, 川越 明史 (鹿児島大)
Abstract:従来と同水準でキャンセリングを用いない交流損失測定手法について報告する。ピックアップコイル法では、外部磁界信号、外部磁界とサンプルの磁化の和の信号を測定し、損失を求める。この時、二つの信号の位相差が損失の大きさを決める。超伝導サンプルでは、この位相差が極めて小さいため、ADコンバータ(ADC)の取り込み時間差が測定に影響を及ぼす。従来はキャンセリングによって、この時間差の影響を低減していた。しかし、同時サンプリング可能で、高分解能なADCを用いることで、キャンセリングなしでも十分な精度で測定できる可能性がある。そこで、同時サンプリングADCを用いた実験を行い、キャンセリングの有無による測定結果の差を報告する。