X線CTで撮影したMgB2多芯線材の画像処理法の検討

Study of image processing method for MgB2 multicore wire taken by X-ray CT


尾崎 優一, 森脇 怜也, 福原 大貴, 井上 昌睦 (福岡工大)


Abstract: MgB2超電導線材は、近年交流損失を低減させるために多芯化が進められている。多芯化に伴いフィラメントの径が細くなっているため断線やソーセージングが懸念されている。
 そこで我々はX線CTによるフィラメント構造解析に取り組んでいる。まず、X線CT画像からフィラメント部位を抽出するための二値化法の検討を行った。その結果、適応二値化やクロージング処理等を組み合わせることにより、フィラメント領域を適切に抽出できるようになった。フィラメント構造を調べたところ、フィラメントの断線は確認されなかったものの、ソーセージングの様子が場所によって異なっていることが確認できた。また、一部の部位でバリア材が破損しMgB2が漏れている様子が観測された。