高Ga濃度Cu-Ga化合物粉末を経由して作製したV3Ga超伝導線材の組織観察

Microstructure of Fabrication Processing Using High Ga Content Cu-Ga Compound in V3Ga Compound Superconducting Wire


村上 聡, 松田 健二, 水谷 学, 西村 克彦, 川畑 常眞 (富山大); 菱沼 良光 (NIFS); 池野 進 (富山大)


Abstract:現在の核融合装置は重水素とトリチウムの核融合反応を磁場による閉じ込めを行う核融合炉が前提となっており、真空容器内では核燃焼プラズマとともに高エネルギー中性子が必ず生成する。この中性子が各種ポートから透過や漏洩し、超伝導マグネットまで到達することにより超伝導マグネットが放射化してしまう。そのためそれらの材料は低放射化材料であることが望まれる。我々はNb金属よりも遥かに短い半減期を有しているV基化合物超伝導線材の中でも高磁界特性に実績を有するV3Ga化合物に注目している。今回、超伝導特性の向上を目的に、Cu-Ga固溶体のGa固溶限(20at.%)を超える高Ga濃度Cu-Ga化合物とV金属母材を用いたパウダーインチューブ法を新規線材化プロセスとして考案し、作製した超伝導線材のV3Ga超伝導相の特性や組織を調査したので、これらについて報告する。