300kW陽子ビーム入射時における低温水素システムの動的特性

Dynamic characteristics of the cryogenic hydrogen system for a spallation neutron source at J-PARC for a 300-kW proton beam operation


達本 衡輝, 麻生 智一, 加藤 崇, 大都 起一 (原子力機構)


Abstract:J-PARC核破砕中性子源では、MW級の陽子ビームによる核破砕反応によって発生した高速中性子を1.5MPa、20Kの超臨界圧水素により冷中性子に冷却する低温水素システムの開発を進めてきた。1MWの陽子ビームが入射されると、水素モデレータにおいて約3.8kWの過渡的な熱負荷が与えられる。このkW級の熱負荷に伴う圧力変動を抑制するために、開発したヒータと圧力緩衝容器(アキュムレータ)を組み合わせた圧力制御機構を新たに開発した。現在、J-PARCでは、安定な120kWの陽子ビーム運転を行っているが、試験的に300kWでの陽子ビーム試験を実施した。本報告では、300kWの陽子ビーム入射時における低温水素システムの動的特性について報告する。