概要 E3-34
交流用超電導線は多重撚線ケーブルで使用されることが多いために、従来、縦磁界や横磁界など、外部磁界に着目した研究がなされてきた。しかし、素線(超電導極細多芯線)のクエンチ機構についての研究はあまりなされていない。これまで、我々は交流用超電導線の通電特性を、最も簡単な系である自己磁界下で調べてきた。具体的にはクエンチ電流値の電流掃引速度依存性を測定した。そして、導体長に対応する磁気拡散時定数から換算される特性掃引速度よりも2桁大きな掃引速度で通電しても臨界電流値までの通電が可能であることを確認した。今回は超電導線の非線形抵抗を考慮した電磁場と温度場の1次元解析を行い、実験結果と比較検討する。