概要 B3-16
超電導エネルギー貯蔵装置(SMES)は,高効率貯蔵,有効・無効電力の高速制御特性から電力系統の様々なニーズに答えるものとして期待されている。 しかし、現状の超電導技術ではまだ克服すべき課題が多く,実用化には大容量化技術の開発が必要である。そこで筆者等は,中小規模の系統制御用SMESの実用化の第一ステップとして1kWh/1MWのモジュール型SMES{略称:ESK(Experimental SMES of Kyushu Electric Power)}を設計・試作して大容量化技術の開発を行っている。 本論文では,大型コイルで問題となるコイルの電磁力支持について検討を行い,導体に働く張力が少なく,曲げモーメントが生じない“変形D型トロイダルコイル”を考察し,これに対する最適設計を行ったので報告する。