概要 E3-14
KEKBファクトリーの衝突点近某の超伝導電磁石システムは収束用4極電磁石、補正ソレノイド、そして3種類の補正電磁石からなり、2組のシステムが衝突点の左右にそれぞれ配置される。収束用4極電磁石はその内半径13cmに対して有効長は右385mmと左483mmと短くその磁場設計には3次元的な考慮が必要となる。磁場勾配は約21T/m、最大磁場約4.3Tで、ロードラインマージンは約70%と比較的低いものの、検出器ソレノイドや4極磁石の内側に設置される補正磁石との間に生じるローレンツ力は複雑で詳細に渡る考察が必要となる。補正ソレノイドは検出器ソレノイド中でビームライン上のソレノイド磁場を積分で零とするためのもので検出器ソレノイド磁場約1.5T中で逆向きに右5.6T左4.44Tの磁場を発生させる。左のソレノイドには約22kNの、また右には約3kNのローレンツ力がかかる。補正電磁石は4極電磁石の磁場中心の補正に用いるもので中心位置を縦横に補正するもの2種と回転角を補正するもの1種がはいる。