概要 E2-23
超電導限流器のコンパクト化のためには、電流リードを介して侵入する熱の低減が重要で、これまで高温超電導体の形状による熱侵入量低減への効果を実験により測定してきた。連報(1)より、円筒6本を円周上に配置した電流リードでは、円中心部で冷却ガスの流れが滞っているため冷却効果が減り、熱侵入量が大きくなっていることが分かった。また、実験に用いた試料は断面積、長さ、接続部(短絡用の金属系超電導体同士の接続部を含む)発熱量などが同じではないので、熱侵入量と幾何学的形状の関係を明確にできない。そこで今回は、冷却状況が同じになるように工夫された場合において、電流リードの形状変化による熱侵入量の違いについて数値解析に基づく検討を行った。なお、開発した解析コードは、連報(1)の実験によりその妥当性が検証されている。