概要 C3-11
有限要素法を用いることによって、常伝導と超伝導領域が混在する状態での複合超伝導導体内の電流分布と温度分布の解析を行うことができる。超伝導状態への回復過程は比較的に緩やかな現象であり、定常解析が適用できるので、物性値の温度依存性を考慮した解析が実行できる。今までに、高純度アルミニウム安定化複合導体に関して、ホール電流による抵抗増大を考慮した解析と実験値との比較を報告してきた。それらの結果からは内部の界面の接触抵抗が大きな影響を与えていることが示唆された。今回は、解析手法を改良した上で、回復電流に対する導体断面内抵抗の最適化を検討する。