概要 E2-11
第2種超伝導体における磁束量子の振る舞いは,高温超伝導体を工学的に応用する際に重要となる。我々は,Bitter法を用いた磁束量子の観察を行ってきた。今報告ではBi-2212単結晶における磁束量子の振る舞いの磁場,温度依存性を報告する。観察時の温度と磁場は,不可逆曲線よりも低温低磁場の不可逆曲線近傍であった。磁束量子の振る舞いを反映したBitterパターンの印加磁場依存性を温度約42K一定の下で13Oe〜157Oeまで調べ,温度依存性を印加磁場32Oe一定の下で約44K〜57Kまで調べた。これらの磁束量子観察を行った結果,磁束量子の痕跡には温度,磁場依存性がみられ,磁束量子の振る舞いが温度や印加磁場から影響を受けていることが分かった。