概要 A2-11
希釈冷凍機の1Kポットの振動や気体冷凍機の振動が低温機器に及ぼす影響を知る上で、クライオスタット内部の低温部における振動を知ることは重要である。光を使った振動の測定は知られているが、低温部に光を誘導する事の煩雑さなどから簡便な振動センサーが求められる。本研究では圧電物質であるPVDFのフィルムを使った振動センサーを試作し、その基本動作を確認したので報告する。動作原理は、PVDFのフィルムの先に重りをつけ単振り子を作り、それをクライオスタットに固定する。クライオスタットが振動するとPVDFのフィルムに曲げが発生し圧電効果により電圧が発生するので、それをオシロスコープなどで観測する事で振動を知る事ができる。この方法ではリード線2本を使用するだけで振動の測定ができる。試作したセンサーの固有振動は室温で約10HZであった。