概要 E1-9
大型高磁界マグネットの励磁時には導体に大きな電磁力が作用するため導体の補強が必要になり、通常は外部から導体を補強する手法が採られるが、局所的な応力集中を避けるためには、導体自身を内部から補強する方が有効である。このような導体の例として、我々は従来Nb3Snをタングステンで補強した線材を開発し、利用範囲の拡大が可能であることを示してきたが、材料自身の制約は避けられず、ひずみ限界そのものは改善されない。そこでより高い耐ひずみ性を持つ材料を用いて繊維強化型超電導線材を開発すれば、この制限を越えられるものと期待される。耐ひずみ性材料としてNbNを用いた試作結果について報告する。