A1-6
ロータリーバルブを用いた1段ダブルインレット型パルス管冷凍機につい て,(1)ロータリーバルブの高圧と低圧の開孔時間比の調整,(2)蓄冷器の蓄冷 材の改良を行い,冷凍特性を調べた。 これまで使っていた蓄冷器は長さ210mm,内径38mm のステンレス管にBrass 200mesh を約2000枚詰め込んだもので,ロータリー弁の開口時間比は高圧と低圧でほ ぼ等しいものであったが,低圧でのガス抜けが不十分であると思われるので, ま ずローターの高圧と低圧の開孔時間比を3:4 になるよう加工した。その結果,28.4K であった最低到達温度が25.6Kに改善された。 次に,蓄冷器の圧損と熱容量を考慮して,蓄冷材としてSUS 120mesh,Brass 200mesh,鉛玉 0.007inch を組み合わせたところ,開孔時間比がほぼ等しい従来のロ ーターを用いた場合,最低到達温度は22.4K になり,冷凍能力も向上した。 しかし,開孔時間比 3:4 のローターでは最低到達温度は 23.6K にとどまった。よ り適切な開孔時間比を定めれば,さらに冷凍能力を高めることができるのではないか と期待される。