概要 D1-5
SUS304LおよびSUS316Lの溶接金属の液体ヘリウム温度における機械的性質におよぼすδフェライト量の影響を明かにするために,δフェライト量を10〜11%,4〜5%および0%に変化させた溶接材料を試作し,TIG自動溶接による継手を製作した。バレストレイン試験で完全オーステナイトの溶接材料はδフェライトを含有するものと>比較して割れ感受性がやや高い。引張特性に関しては,いずれの材料も極低温域で十分な伸び,絞りがあり,破断面はすべて延性的であるなどのことが明かとなった。この一連の試験は,平成5年度よりNEDOが中心となって推進している水素エネルギーの国際的な有効利用を目指したWE-NETプロジェクトで実施したものである。