大型ヘリカル装置の極低温構造物の設計と製作

 大型ヘリカル装置の極低温構造物の設計思想,設計条件および製法方法と製作結果について総括する.プラズマ実験から,コイルの位置精度±2 mmと4 T通電時の電磁力による変形 3.4 mm以下が要求されており,有限要素法による解析の結果,電磁力変形の制限から極低温支持構造物の基本板厚として100 mmが選択された.溶接変形を減らすために溶接深さは板厚の半分程度に減らして,部分溶接を採用した.周期対称な変形はプラズマへの影響が小さいので,施工においては幾何学的な周期対称性を重視した.ヘリカルコイル容器の溶接変形は±1 mm以下を達成し,電磁力支持構造物の溶接変形は周期対称成分を除くと±2 mm以下を達成した.