Bi2212超伝導コイルの安定性:実験

 Bi2212テープを用いた超伝導コイルの安定性について調べた。試料は直径20mm、高さ30mmのフォーマにBiテープ線材を6ターン単相巻きしたものを用い、コイルの複数箇所に、電圧端子、ヒータ、および熱電対を配置し、ヒータへの投入パワーに対する電圧、温度変化の空間分布を測定した。コイルの一カ所に局所的に印加されたヒートパワーはヒータ部分の温度上昇を引き起こす。それに伴って、隣接した超伝導テープ部分では温度上昇あるいは電圧上昇が観測されるが、投入ヒートパワー、温度、ヒータからの距離等の条件によって隣接部分の温度・電圧変化は複雑に変化する。