Bi-2212永久電流コイルの磁場減衰特性

 Bi-2212/Agテープ線材を用いて永久電流コイルを試作し,永久電流モード運転試験を行った。ダブルパンケーキコイルを4段積層した外径48mm,内径17mm,高さ44mmのコイルと,永久電流スイッチ素子用のBi-2212/Ag-Auテープ線材を用いた無誘導巻きシングルパンケーキコイルを,計5ヶ所で超電導接続して閉ループを形成する構成とした。液体ヘリウム中において,通電電流134Aで約1Tの磁場を捕捉した状態から永久電流モードで最大116時間(4.2×10<SUP>5</SUP>秒)の連続運転を行い,捕捉磁場の減衰を評価した。捕捉磁場の減衰から回路全体の抵抗値を見積り,コイルの電圧-電流(V−I)特性について議論する。