飛翔体による宇宙観測用超伝導マグネットの開発(6) −熱・機械特性

Development of a superconducting magnet for scientific observation in space (6) - Thermal and mechanical characteristics


東京理科大学
@大宮英紀A,槙田康博B,川井正徳B,田中賢一B,山岡広B,山本明B,水牧祥一C,栗田重雄C


  飛翔体(気球)による宇宙線観測用超伝導薄肉ソレノイドの開発を進めている。より粒子透過性を高めるため、高強度アルミ安定化線を開発し、これを用いて限界までコイルの物質量を減らしたコイルを設計した。モデルコイルを用いた冷却励磁試験では、コイルは増大した電磁応力に相当する歪を発生するが、弾性範囲内にとどまり、機械的な障害は生じないで臨界電流値に到達した。静的伝導冷却されるコイルの冷却到達温度・温度分布ともに問題ないことも確認した。 このモデルコイル試験結果をふまえ、実機コイルを製作した。発表ではこの実機コイルの試験結果も報告する。